ZEHについて:その1 ZEHとは

昨日は積算ポケットの編集会議。
本年度の特集はZEH。
ご存知でしょうか?
少し整理してみます。
Net Zero Energy House。
住宅の断熱性・省エネ性能を上げること、加えて太陽光発電などでエネルギーを創ることにより、年間の一次消費エネルギー量の収支(NET)を±0にする住宅。
これがいま建築・建設の業界では重要な話題となっています。
大手ハウスメーカーでは、CMをしてたり、住宅展示場なんかではZEH仕様のモデルハウスがたくさんあります。
では、なぜそのZEHがいま話題なのかというと、地球温暖化対策にまで話は広がります。
◼︎COP
地球温暖化対策に世界全体で取り組んでいくための国際的な議論の場として、COP気候変動枠組条約締約国会議(Conference of Parties)というのがあります。
2015年の秋にターニングポイントとなる会議がパリで開催されました。
この会議をCOP21またはパリ会議と呼ばれます。そして、COP21で採択されたのがパリ協定という国際的な取り決めが重要な意味を持っています。
では、パリ協定で定められた取り決めとは。
大きく2つあります。
1. 世界全体の温室効果ガス排出量削減のための方針と長期目標の設定

パリ協定の全体目標は世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して2℃未満に抑えること。加えて、1.5℃に気温上昇を抑制する努力目標も規定されました。そしてこれらの目標を達成するために、21世紀後半までに人間活動による温室効果ガスの排出量を実質的に0にする方向性が打ち出されました。


2. 各国の温室効果ガス排出量削減目標の設定

1.で定めた長期目標を達成するために、先ずは2025年または2030年までの温室効果ガス排出量削減目標をそれぞれの国ごとに自主的に設定し、進捗状況を報告し、専門家によるレビューを受けることになりました。日本は2030年までに2013年比で温室効果ガスを26%削減する約束草案を提出しています。
◼︎国内の状況
こんな国際的な約束をしている状況にもかかわらず、国内の住宅・建築物部門のエネルギー消費量が増加傾向を辿っています。
資源エネルギー庁によると、他部門(産業・運輸)を含めた全エネルギー消費の約3分の1を占め、1990年から2011年の約20年経過で約33%(住宅部門だけでは約25%)の増加となっているそうです。
また、同じ期間において住宅部門の二酸化炭素排出量は48.1%も増えたそうです。
このような背景から、注目度が高まっているのが、というより住宅業界がZEH。
注目度というよりも、日本が国際的な約束を果たす上で、住宅業界が貢献しなければならないものとして課されている課題、責務と言ってもいいかもしれません。
そのZEHを推し進めるのが経産省。
そして、「住宅については、2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」 とする政策目標を設定していて、「エネルギー基本計画」において2014 年4月閣議決定されました。
しかし、国際的な視点とは裏腹に、一般の住宅購入者や設計する現場、販売する現場では、その切迫感は、、、
ないですね。
これが現在の現実だと思います。
ものすごいギャップを抱えている状態。
これに対して、僕たち設計に携わる立場はどのように考えていけば良いのか。
その辺りを来週のブログではお伝えしたいと思います。
ほ冒頭の会議とために訪れた御成門。
東京都タワーと冬晴れ。


8d 岡村航太