ZEHについて:その2 ZEHのいま

前回はZEHとは。

今回はZEHに対しての国内の現状について整理しようと思います。

大手ハウスメーカーは既にZEHを標準装備するなど、その技術的なノウハウを確立しつつあって、住宅展示場に行けばその様が見て取れます。

一方で、設計事務所や地域の工務店だったりパワービルダーではこうしたノウハウを持っていないところも多く、ぼくたち8dもそこにいます。

 

そもそも、国内の新築着工戸数の対して、大手ハウスメーカーが4分の1、4分の3は地域の工務店などが担っている。

そうすると前回触れた2020年の目標には、設計事務所や地域の工務店の動向で本格的な普及に弾みがつくかどうかは、決まってきます。

 

こうした状況に対して、経産省は『ZEHビルダー登録制度』を創設して、ハウスメーカーだけではなく、工務店、建築設計事務所などを対象に公募しています。

登録されたZEHビルダーが設計、建築(既築改修を含む)するZEHのみが補助対象。

今後、こうした動きが活発化することで、ZEHの普及が進むようになれば、前回書いたような国際的な約束事に向けて、建築建設の業界も貢献できる。

ZEHの良し悪し、是非を問う前に、そうなるべきだとは思う。

けれど。

ZEHとなるための基準がなかなか厳しく、都市部では南向きに屋根を下げて太陽光パネルを乗せる提案をしたくてもできないエリアばかり。

『ZEHビルダー登録制度』の登録要件は2020年度における年間のZEH建築(改修)割合を50%以上と定めて、各年度の目標値を設定・公表すること、なっていう条件があってなかなか手を出せない。

制度的なところにも改善点があるように思う。

廻りの意見を聴いてみてもあまり積極的な、建設的な意見は得られない。

政策側と市場の現場には大きなギャップがある。

 

ではどうしたら良いのだろう。

ZEHをあくまでも国の政策で、ぼくたち一般企業の経済活動と切り離して考えるのはいつでもできる。

けれど、もう少し粘って考えるテーマ。

まだ、何にもアイデアはないですが、ぼくたちなりのアプローチを探していこうと思っています。